2024/12/01()

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【全店】富士ヒルクライムって初心者でも参加できるの?

富士の国やまなし Mt.富士ヒルクライム

こんにちは、玉ちゃんです

 

さて今回は、来年の6月に開催されるであろう富士の国やまなし Mt.富士ヒルクライム(以下:富士ヒル)についてどんなイベントなのか?参加するには?などこれから参加したい方や興味がある方に向けて解説をしていきたいと思います。

あくまでも、個人の意見なども入っておりますので適宜情報は個人で精査をしていただき参考になさってください。

富士ヒルクライムとは?

富士ヒルは山梨県富士吉田市にある富士スバルラインを利用したヒルクライムイベントです。

場所としては富士急ハイランドの近くといったほうが伝わる方も多いかと思います。

富士スバルラインは富士山五合目登山口まで自家用車等で上がることのできる有料道路です。

富士ヒルはこの道路を封鎖してコースに利用しています。

(公式HPより転載:https://www.fujihc.jp/course/)

 

具体的な数字に落とし込むとコースプロフィールとしてはこのようになります。

総距離:約25km(うち計測区間は約24km)

獲得標高:1,255m(計測区間のみ)

平均勾配:5.2%

最大勾配:7.8%

 

自転車に乗り始めたばかりの方でもこの数字を見ると嫌気がさすかたも多いかと思います。

コース上には平坦区間はあれど下り区間はありませんのでほぼ24kmを純粋に登ります。

ちなみに多少の誤差はありますが最大勾配以外は概ねこのとおりです。

 

ここだけ見ると初めて間もない方や坂道に自身がない方は自分には無理と思われるかもしれません。

 

しかしながら、実はちゃんと準備さえすれば多くの方が富士ヒルは完走する事が可能です。

富士ヒルはここが楽しい

さて完走できるかの解説をする前にまずは富士ヒルに参加する楽しさについて共有させていただきます。

何と言っても達成感がすごい!

富士山といえば日本人なら誰もが知る日本一標高が高い山です。

その標高はなんと3,776m!!

もちろん富士ヒルでは山頂ではなく5合目登山口までしか登りません。

ですが、5合目登山口の標高をご存知でしょうか?

富士ヒルのゴールは富士スバルライン5合目ですがその標高はなんと2,300mもあります。

スタートの標高がすでに1,000m近くの場所にありますがそれを差し引いても人力で標高2,300m地点まで駆け上がる機会はほぼないでしょう。

 

走っている時はかなり大変ですが、徐々に様相が変わる富士の自然の美しさやゴールに辿り着いた際の達成感は日常生活では得難いものがあります。

こちらは山頂の景色。

運良く晴れていればこのようにきれいな富士山を眺めることができます。

ちなみにここから山頂までまだ1,400mもあります。

 

余談ですが山頂では富士山メロンパンも味わえます!

並ぶらしいですが・・・

頑張った後の甘いものは体にも心にも沁みます。

(公式HPより転載:https://www.fujihc.jp/beginner/)

 

ちなみに完走すると完走タイムに応じたフィニッシャーリングがもらえます。

自分が走った証がものとして残るのは嬉しいものです。

記録を狙う人からするとこれが枷にもなるわけですが・・・・

ちなみにタイムの内訳は以下のとおりです。

プラチナリング:60分切り

ゴールドリング:65分切り

シルバーリング:75分切り

ブロンスリング:90分切り

ブルーリング:完走者全員

パープルリング:女性の完走者全員

 

ブロンズリングはいい目標なので継続してチャレンジする気があればぜひ目指してみてください。

サイクルEXPO

富士ヒルは前日受付なので土曜日に一度スタート会場に受付と荷物預けをする必要があります。

その会場では広い運動場を利用してサイクルEXPOという催し物があります。

(公式HPより転載:https://www.fujihc.jp/beginner/)

 

ここでは、様々な企業やメーカーが所狭しとで店を構えています。

自転車メーカーの場合は最新の自転車を実際に目の当たりにする事もできますし、アパレルや補給食をかなりのアウトレット価格で販売しています。

僕のようなショップの販売員は定期的に展示会がありますのでこういう機会は多いですが一般の皆様はサイクルモードなどにいかない限りはこのような機会はあまりないと思いますので非常に楽しいと思います。

完走率は脅威の98%以上

さて、最初の方で多くの方が完走できると括りました。

実際に富士ヒルのホームページを参照してみると完走率は98%以上とあります。

(公式HPより抜粋)

 

僕の体験としてもWAVE BIKESで毎年参加をしてますが、DNS(出走前リタイヤ)を除いて参加されている方は知る限りではみなさん完走しています。

聡明な方であれば、「ヒルクライムが好きな方が集まるから完走率が上がるのは当たり前では?」というご意見も出るでしょう。

もちろん、この驚異的な完走率のからくりの一つとしては間違いではないとは思います。

しかしながら、WAVE BIKESの参加者だけを見てもヒルクライムが好きという参加者は毎年おそらく半分ほどでしょう。

毎年、参加メンバーを見ると意外なメンバーが集まっていて驚きますし。

ですので、必ずしも”ヒルクライマーしかいない”だけで”完走率が高い”わけではありません。

 

ここからは多少の説得力を持って完走率の高さを考察してみます。

平均勾配と最大勾配のゆるさ

富士ヒルの平均勾配は公称で5.2%ほどです。

実際に僕の完走データを確認しても平均は約5.7%ほどでした。

つまり、”平均勾配が6%”を切っているわけです。

 

この『6%』は非常に重要な数字です。

 

皆さん自転車に乗っているときにギアが足りなくなる坂を体験したことがありませんか?

そういう坂は平均勾配6%を超えているか最大勾配が10%を超えていると思います。

逆に6%までの坂であればロードバイクなら疲れはするもののメチャクチャな激坂ではありません。

後述しますが普段から自転車に乗ることに慣れておけば、富士ヒルは休みながら走れますので完走できます。

 

あとは最大勾配がゆるいのも大事です。

もし仮に坂の途中で足をついてしまっても富士ヒルくらいの坂であれば少し休憩すれば再び乗り始めることができます。

逆に勾配が10%を大きく超える坂の場合は、脚をついてしまうとそこからなかなか自転車に乗り始められません。

そうなると、歩いて押して行く必要が出てきます。

富士ヒルにはそんな坂はありません。

(※一箇所少しきつい所がありますが脇道や退避できるスペースがあるので休憩したり押して歩いても邪魔になりません)

制限時間がめちゃくちゃ長い

ヒルクライムに限らずですが自転車のイベントには”足切り”があります。

適切なイベント運営を行うためにはいかしかたがない制度ではありますがこれがイベントの敷居を大きく上げることも事実です。

 

富士ヒルはこの足切りまでの時間を非常に長く設定しています。

 

そもそも完走するのにどれくらいの時間がかかるの?というところから説明します。

めちゃくちゃざっくりいうと「3時間以内くらい」です。

先ほど上の画像にちらっと書いてありましたが平均の完走タイムは1時間49分ほどのようです。

個人的は平均ではなく中央値で出していただきたいところですが、この1時間49分はわりかし速いペースだと思います。

ただ、めちゃくちゃ速いと言うと少なくとも2024年大会では40%ぐらいのライダーはこの平均速度よりも速くゴールできています。

 

公式曰く第7ウェーブ(出走のルールは後述します)でスタートをした場合でも2時間50分制限時間があるとのことです。

平均完走タイムよりも+1時間も貰えれば完走できそうな気がしてきませんか?

 

ちなみに実際にはこの3時間というのがどれくらいのものなのかといいますとこんな感じです。

40~49歳:完走者2351人のうち3時間を切れていないのは67人のみの約2.8%

50~59歳:完走者2026人のうち3時間を切れていないのは59人のみの約2.9%

ちなみにスタート順を早く取れれば4時間以上かけても完走している方がいました。

 

とまぁ40~59歳までを切り取っても97%の方が3時間を切っているわけですから何も特別な数字ではないことがわかりますよね?

 

休憩してもいい

先ほど話した制限時間さえ守れていれば道中で休憩をしても問題ありません。

実際に、大会運営側もその旨を記していますし仮設トイレなども確か4箇所くらいはあります。

また、休憩所以外でもコース脇で立ち止まって休憩をすることも可能です。

 

ただし!休憩をする際はマナーを守る必要があります!

公式が述べているかは確認していませんので、この先は僕の個人的な見解を含んでいます。

 

1.急に止まらない!

スタート順によりますが基本はコースの中に沢山の参加者がいます。

前にも後ろにも横にもです。

そんな中、予備動作もなく前の人が急に脚を止めたら?

あっという間に接触して落車をしてしまうでしょう。

ですので、止まる際には事前に「止まります!」と周りに聞こえるように声をかけ安全を確認したうえで止まりましょう!

他人に迷惑かけるかもしれないのに恥ずかしいなんて言いませんよね?

 

2.道路の左側による

富士ヒルのコースは片側1車線の道路を使用しています。

コースは左側通行で反対車線に関しては下山のためのコースですので侵入は基本禁止です。

さて、これもルールと言うかマナーというか微妙なところですが追い越しをする際は基本的には”右から”追い抜きます。

高速道路をイメージしていただければわかりやすいですね。

なので走っているコースのうち左側は登りに自身がない方と休憩やトラブルで止まる方のスペースです。

逆に真ん中や右側は他の走る方のために開けておきましょう。

間違ってもセンターライン付近で休憩をしないようにしましょう。

 

3.休憩は余裕を持って

力を出し切ることをオールアウトといいますが、その手前になるまで追い込まれてから休憩を取るのはやめましょう。

オールアウト寸前(要は酸欠のような感じ)では冷静な判断もできませんし回復にも時間がかかります。

なので、比較的に余裕があるうちに少し休憩を取るというのを繰り返すことをおすすめします。

 

4.補給食はしっかりと用意しよう

完走するためにはしっかりとした準備が必要になってきます。

その一つに補給食があります。

補給食の役割としては、ハンガーノックやこむら返り、脱水症状の予防・対応です。

この辺の用意は自己責任の範疇ですので心配な方は必ず人にあげれるくらいを持っていくように心がけるのがいいかもしれません。

足りないはなしです。

でも、逆に困っている人がいたら手を差し伸べてあげましょう。

富士ヒルに向けての準備

さて、富士ヒルに向けては様々な準備が必要です。

順を追って説明していきます。

体力

ここまで読んでいただいて富士ヒルに対する漠然とした怖さはいく分か和らいだと思います。

もしかしたら、自分でもいけるかもという方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?

 

ただ練習なしで挑めるほど富士ヒルは甘くはありません。

当然ですよね?

では、具体的に普段どういったことをすればいいのでしょうか?

あくまでも参考程度ですが箇条書きにするとこんな感じです。

・自身のない方は半年くらいは定期的(週1,2回)に自転車に乗る習慣を作る

・まずは距離になれるために30~50km位を自分のペースで走って基礎体力を作る

・春先になったら近くの小さな山(1回の獲得標高が100~300mくらい)を入れたライドをする

・4~5月の間にできれば一回の獲得標高が800m以上の山に3,4回登る(近くにそういった山がなければ反復で獲得標高を稼いでも大丈夫です)

 

こんな感じです。

ちなみにどれにも共通してますがスピードよりも距離や坂になれることが目的なので続けられそうなペースで走ることをおすすめします。

当然休憩もしっかりと入れてもいいですし、坂の途中で脚をついても大丈夫です。

坂道は無理をするとすぐに体力が底をつきます。

ですので大事なのは速く走ることではなく安定してマイペースで走ることです。

そのマイペースを確立するにはしゃかりきになるのではなく走れるペースを維持する上のようなトレーニングが適しています。

 

またトレーニングの強度や頻度もできる範囲というのが大事になります。

いきなり運動習慣がなく基礎ができていない状態でフルスロットルにしてしまうと怪我やそもそも自転車に乗るのが億劫になってしまいます。

あくまでもこれなら続けられそうかなーというペースの中でできるだけ最大値を狙っていくのをおすすめします。

機材

こちらも特段無理する必要はありません。

極端な質問で言えば富士ヒルように軽い自転車を新調したほうがいいか気になりますよね。

答えは「楽したいのであれば『Yes』です」

確かに自転車の性能は坂道の楽さをかなり左右します。

例えばクロスバイクやマウンテンバイクでも走れはしますが流石に重たいのであまりおすすめはできません。

ですが、ハイエンドバイクのような高級車がいるかと言えば『No』です。

TREKで言えば一番リーズナブルなモデルであるDomane AL2でも完走は狙うことは十分に可能です。

ただできる範囲で多少のカスタマイズはおすすめしておきます。

一番わかり易いところですと、ホイールなんかはかなりのアドバンテージになります。

例えばMavicのKSYRIUM SLというホイールは、約13万円と非常に高額ではありますが純正のホイールと比べると400~500g程度軽くすることが可能です。

他にもタイヤやチューブを少し良いのにするだけでもかなり楽になる場合もあります。

 

また、どちらかと言えばアパレルが大事になってきます。

例えばパッド入りのショーツ、いわゆるレーパンです。

どんなに速くても1時間、長ければ3時間ほど自転車にまたがるわけです。

その際に、レーパンを使っていないと体力とは別に痛みで思うように走れなくなります。

また、レギュレーション上着用の義務があるものもあります。

例えば、グローブやヘルメット(※布製や革製は禁止)です。

当然どちらも破れや破損がなく、ヘルメットに関しては使用期限内のもの(ネットで買ったような中古のヘルメットは絶対にNG)でなくてはいけません。

 

後は、サイクルコンピューターはできたらGPS式のものを用意しておきましょう!

GPS式のサイクルコンピューターを使用すると残りの距離や今の勾配などを確認する事ができます。

また、せっかくのチャレンジもいわゆる昔ながらのサイクルコンピューターでは記録を残しておくことが困難です。

GPS式のものであればいつ、どこを、どれくらいで走ったかをデータとして残すことが可能ですよ!

今であれば1万円台からでも購入できますのでぜひご用意ください。

 

そして最も大事なのは自転車を整備しているかどうかです。

参加者の方を見ているとお世辞にもメンテナンスをしていなさそうな自転車で挑む方をお見かけします。

ブレーキパッドがない、チェーンなどが錆びてる、各部油が切れているなどなど。

一人で登って降りる分には、本人だけが登り辛くまた下りで落車して大怪我をするだけなので本人が良ければ構いません。

しかしながら、登りも降りも周りにはたくさん人がいます。

最悪の場合は自分のせいで多くの方を傷つける可能性があります。

ですので、参加前には必ず自転車屋に富士ヒルに参加する旨を伝えたうえで適切な整備をしてもらいましょう。

ここでケチるぐらいなのであれば参加をやめてください。

エントリー

エントリーは例年2月ごろにあります。

まず大事なのが、エントリーサイトが「スポーツエントリー」ではなく「RUNNET」であることです。

本当に初心者の方は何を言っているかちんぷんかんぷんでしょうね。

多くの自転車のイベントは「スポーツエントリー(以下スポエン)」というエントリーサイトを介して行います。

アーティストのライブで例えるとローソンチケットやチケットぴあみたいなイメージです。

 

そして、富士ヒルは主にランニングイベントのエントリーサイトであるRUNNETでエントリーを行います。

毎年何人かはスポエンを探し回っていますがそこにはありません。

エントリー前に公式ホームページにリンクが出ますのでそこから行くとスムーズです。

また、事前にRUNNETのアカウントとクレジットカードの紐づけをしましょう。

ここ数年はアクセスが集中しすぎてスムーズにサイトにアクセスできません。

できたとしても、先着順なのでもたもたしていると枠が埋まってしまう可能性があります。

ですので必ず予め用意できる部分は用意しておきましょう。

 

ここまで書いたらわかるとなんとなーく思いますが、8000人の枠は3,4時間で埋まります。

なんせ抽選式ではなく先着順ですからね!

スタートがどこでもいいのならエントリー自体はさほど難しくありません。

ですが、富士ヒルのスタートは複数のウェーブ(ブロック)に分かれています。

一般の場合は第3~第10ウェーブの中から選んでエントリーすることができます。

数字が小さいほうがスタート時間は早くなります。

さらに、数字が少ないほうが足切りまでの時間が長くなります。

第3ウェーブあたりにいれるのは怖がりすぎですが、第7ウェーブ以降は前述した通り足切り時間が3時間を割ってきます。

なので、しっかりとエントリー時間(例年だいたい20時から)にアクセスするようにしましょう。

宿泊

エントリーが済んだら次は宿です。

もちろん予め抑えておくのがおすすめですが万が一のことも考えられますのでエントリー後でも大丈夫だと思います。

ただうかうかしていると会場近くリーズナブルな宿は取れません。

観光地ですので宿がないことはまずありませんがかなりお高くなります。

本当に費用を抑えたいのであればやはりエントリー前に抑えておき死に物狂いでエントリーを勝ち抜くのがいいです。

 

そもそも宿泊がいるかどうかと言えば取っておいたほうが賢明です。

富士ヒルは前日受付しかありません。

また、出走するウェーブによっては7時前にスタートしていきます。

比較的近場の方でも移動がかなり大変かと思いますので宿はとりましょう。

最後に

いかがでしたでしょうか?

富士ヒルについての思いつくことを列挙させていただきましたが一つでも参考になる情報があれば嬉しいです。

 

改めてにはなりますが、富士ヒル自体は大会側も表明している通り『初心者の方も楽しんでいいただけるイベント』です。

なので、まずはあまり深く考えずに「えいや!」とエントリーするのがいいと思います。

前日も当日もお祭りみたいで楽しいですよ!

 

ただ、やはりせっかくエントリーするのですからしっかりと目標に合わせて解説したような準備をする必要があります!

ただ漠然と自転車に乗るのも楽しいですが1年のうち2,3個目標にするイベントを設定してそれに向かってライドするほうが乗る理由にもなって楽しいです。

 

ぜひ、来年の富士ヒルでお会いできればと思います。

 

ではまた!

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